相変わらずリハビリ的に、積読本から本を探し出しては読んでいるマズルカです。
本当に間が空くと、ページの進みが遅くなります。ピアノやヴァイオリンは「一日練習しないと自分にわかる。二日だと批評家にわかる。三日となれば聴衆にわかる」のだそうですが、そこまでではないにしても、やっぱりブランクは多読にもボディーブローのようにきいてきます。そんなこんなで、今回は読み進めやすそうな。大好きなミステリの児童書を選んでみました。
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The name of the game was murder YL 6程度
Samanthaはおじさんで作家のAugustusに会いに、孤島の島を訪れるが、おじは偏屈で嫌な奴。そこに集まったゲストはみな、Augustusに無理やり集められたセレブたち。Augustusは彼らに過去の過ちを公開されたくなければゲームに参加しろと脅迫します。おりしも天気は大荒れ、連絡手段も断たれた島は真の孤島となり、そこで殺人が…。という、設定はクラシカルで興味津々。提示される謎解きゲームに読者も参加している気分です。
児童書のせいか、謎よりも主人公の心理状態に少し主眼が置かれているところがあり、シンプルにミステリが好きなマズルカとしてはすこし淡々と話が進むなあ、というかんじでしたが、そこはご愛敬。5万ワードに満たないペーパーバックとしては非常に短い長さでありつつも、考え込ませる謎の数々、そして最後にはちゃんと驚きの結末が用意されています。がっつりとしたペーパーバックはちょっとまだ不安、という方にも、しばらく間が空いたので、という方のリハビリにも、お勧めです。
出版から時間が経っているため、ペーパーバックは少しお高めになっておりますが、Kindleや楽天Koboなどの電子書籍でお読みいただくことができます。