大好きなJohn Burninghamをご紹介してからもうずいぶん経ってしまいました。今回は、Allen Sayさん。日系アメリカ人です。
実は戦争の色を感じる作品も多い気がして、少し読まず嫌いしていたところがありました。でも読んでみて反省。勿論、戦争についての作品もあるのですが、カルチャーギャップで苦しむこともあるけれど、それぞれの文化を大切にしつつ乗り越えていく、交流していくことの大事さを、温かいまなざしと素敵な絵と共に伝えてくれる、素敵な作品ばかりです。
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How My Parents Learned to Eat
主人公のお父さんとお母さんの若い日の物語です。お母さん(日本人の学生)をご飯に誘いたいお父さん(アメリカ人の水兵さん)。でもお箸が使えないのでできずにいます。でも帰国の日が近づいて…。
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The Bicycle Man
戦後すぐの小学校の運動会。お茶を入れたおやかんをもって家族がお昼に来るところなど、そうだったんだ、でいっぱいです。
そこに、アメリカ人の兵隊さんがやってきて。タイトルのBicycle Manとはだれのことでしょう?
Allison
鏡を見て、自分がお父さんとお母さんにいていないことに気づいたAllison。そういう子供さんが戦後沢山いたのかな、と考えさせられます。Sayさんの用意した結末は、ご自身もおそらく異文化間の難しさを体験した方ならでは、の素敵なものでした。
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Tea with Milk
アメリカで育ったMayは両親の帰国に伴い日本に帰ってくるが…。異国になじめず悩みつつも、行動力で道を切り開いていく主人公。今よりもっと大変な時代だし、と思うと自分も頑張らねばと思ったマズルカです。
小さいお子さんだけでなく、大人にも読んでいただきたいです。いずれもYL1.5程度のよみやすいものです。