Mazurkaの英語よもやま話

地方出身で英語が専門でもなかった私ですが、現在TOEIC985点。アラフィフになっても少しずつTOEICスコアをアップしていけている理由。あんまり頑張りすぎない試行錯誤ぶりをご紹介します。

英語多読 インドのホームズ

ミステリ関係の本を好んで読んでおりますマズルカですが、英語多読をしていると(あたりまえですが)どうしても英米のミステリ、そして主人公が中心となりがちです。そんななか、英国生まれのインド系作家であるVaseem Khanさんの、象と退職したインド人の警部が活躍するシリーズはとても新鮮で楽しめます。
なんといっても、インド・ムンバイの暑さ、洪水のように降る雨、活気にあふれた町、スラム街などが生き生きと描かれていて、多少わからない単語があっても尚、そのイメージをビビッドに頭に浮かべることができます。シリーズ化されていますが、今日はその第1巻、Khanさんにとって処女作でもある作品をご紹介したいと思います。

The Unexpected Inheritance of Inspector Chopra: Baby Ganesh Agency Book 1
物語はChopraの退職の日から始まります。あれ、Inspector Chopraが”Inspector”じゃなくなるじゃない?と思いますが、そこはChopraさん、鷹揚なのか何なのか、退職してるのに、Inspector Chopraだ!っていってどこにでも入っていってしまいます。いいのかしら。
ストーリーは、退職の日に持ち込まれた貧乏な若者の殺人事件が、なぜかもみ消されようとしていることに不満と不審感を持ったChopraが孤軍奮闘。その先には闇の世界の大物の影が。事件をメインに扱いつつも、Chopraが仕事を辞めたらすることがなくなって落ち込んでしまったり、内緒で捜査をしているのを奥さんが、彼女ができたのでは?!と疑ったり、となんだか聞いたことがある場面もちらほら。そして、象!Chopraさん、なぜかおじさんから赤ちゃん象を相続する羽目に。でも彼、マンション暮らしなんです。。そしてこのGanesh(象の名前)、単なる象ではありません。Chopraが危機に陥るといつも助けに来てくれます。
タイトルにインドのホームズ!と書いておいて恐縮ですが、告白すると、謎解き要素は低い気がしますが(第1巻だから、登場人物紹介にページが割かれているからかも)、いつのまにかChopraや奥さんを応援する気持ちになって、楽しく読めました。

 

面白そう、でもちょっとペーパーバックはなあ、という方、ご安心ください!
マズルカお勧めのQuick ReadsシリーズからもこのBaby Ganeshの本が出されているのです。すでに一度ご紹介しましたが、下記です。

Inspector Chopra and the Million-Dollar Motor Car: A Baby Ganesh Agency short story (Quick Reads 2018) YL3.5程度

時系列的には上記第1巻より後、Chopraが探偵社を設立してからの物語ですが、こちらを先に読んでも支障ありません(実際私もこちらを先に読みました)。
このシリーズは、ネイティブの読むことが苦手な大人の方向けですので、大人の英語多読者にはとてもお薦めです。まずこのQuick Reads版で登場人物等を把握した後でメインのシリーズを読むと、とっつきやすいのでは、と思います!

 

最初にも書きましたが、ホームズにしても、ミス・マープルにしても、ポアロにしても、私たちが読む英語のミステリの大半は主人公や舞台が欧米です。でも、このシリーズのように舞台や主人公がアジア人だとまた新しい気持ちで楽しめますし、知らない世界を垣間見ることができる気がいたします。


こういうミステリも面白いな、と思われた方は以前にアフリカの女性探偵のシリーズもご紹介いたしましたので、試してみていただけると嬉しいです。下記でご紹介しています。ちなみに、こちらのシリーズもGRなど易しいレベルでも読むことができます。

mazurka.hatenablog.jp

 

Quick Readsシリーズに関心がおありの方はこちら。

mazurka.hatenablog.jp

 

mazurka.hatenablog.jp