もう松の内も過ぎてしまいました。相変わらずののんびりですみません。
本年もよろしくお願いいたします。
新年早々ですが、本当に世の中、落ち着きませんね。”戦後“にも沢山の紛争はありましたが、ウクライナをはじめ、本格的な戦争が勃発、または勃発しそうになっているのを空恐ろしく感じています。なのに国内を見るとなんか平和ボケというか…。まあ実際自分もだよな、と。そんなときに読みたい本、というので読み返したりしておりましたら、レイモンド・ブリッグズ(Raymond Briggs)の本が幾冊か。
Raymond Briggsというと、可愛らしいスノーマンやサンタさんのお話が頭に浮かびますが、今回メインでご紹介したいのはいずれも戦争について考えさせられる本です。いつもは戦争の本は夏に読むことが多いのですけれど、いろいろ考えてこの時期のご紹介となりました。
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When the wind blows
風が吹くとき
老夫婦ジムとヒルダがイギリス政府発行の手引書に従って戦争から身を守る準備を始めるが、実際に核戦争が始まり…。彼らの準備はトタン屋根のようなもので核攻撃から身を守ろうとするなど読んでいると滑稽だが、実際に自分たちの身に起こったらこういう行動をとりそう(政府が実際に当時発行した手引きもこのようなものだったらしい)。彼らはいわゆる本当に正しく生きている市井の人で、明日の自分と自分の家族であると思うと、Raymondの優しい絵がより恐ろしく哀しく迫ってきて、何度読んでも、くるものがあります。少し英語は難しいけれどトライしてもらいたいですし、日本語版もありますので、みんなに手に取っていただきたい本です。
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Ethel & Ernest A True Story
エセルとアーネスト ほんとうの物語
こちらはRaymondのご両親のお話。こちらも少し英語が難しいですが、戦争の影がちらつく中での普通の夫婦の日々が描かれています。少し長いですが、とてもお薦めです。ちょっと喧嘩をしたり、不機嫌になったり、でもとても愛し合っていて。こういうご両親から彼のように素敵な作品を生み出す人が生まれたんだな、と納得します。Raymondのご両親を思うまなざしがあたたかな作品です。
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The Tin-Pot Foreign General and the Old Iron Woman
フォークランド戦争に対するアンチテーゼ。彼の作品?と思うような激しい絵、そして最後の数ページがおそらく事実であり皮肉であり。
戦争がテーマではありませんが、やっぱり彼の作品と言えば、のご紹介
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The Snowman
スノーマン
こちらは言わずと知れた、ですね。文字がないので洋書として紹介してよいかわかりませんが、素敵な絵本です。
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Father Christmas
さむがりやのサンタ
こちらはケイト・グリーナウェイ賞受賞。いい人!の代表のイメージのサンタさんですがこちらのサンタさんは愚痴を言ったり、億劫がったりする気難し屋さん。でも愛すべきサンタさんです。
Father Christmas Goes on Holiday
サンタのなつやすみ
こちらは上記の続編。そうですよね、冬が忙しいんですから、サンタさんだって夏はバカンスを過ごしますよね!
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Jim and the Beanstalk
Jackじゃないところがみそ。ジャックと豆の木のパロディですが、こちらはほっこりします。
考えてみると彼の作品は絵本ですけれど、子供だけでなく大人にも気づきがあり、何度も読める本ばかりですね。楽しいから読み返す本、気づきがあるから読み返す本、そして辛いけれどやっぱり読み返してみたい本…。皆さんはどう思われますか。