Mazurkaの英語よもやま話

地方出身で英語が専門でもなかった私ですが、現在TOEIC985点。アラフィフになっても少しずつTOEICスコアをアップしていけている理由。あんまり頑張りすぎない試行錯誤ぶりをご紹介します。

おすすめ英語多読書 大人もはまる児童書 その8 Uri Shulevitz

以前、大好きなDawnという作品をご紹介させていただきました、Uri Shulevitzさん。他にも素敵な本がたくさんあるんです。どちらかというと児童書、というよりは絵本なんですけれど(その意味ではちょっとタイトルに偽りあり、ごめんなさい)、今回はまとめてご紹介させていただければと思います。というのも、Dawnをはじめとして、本当に大人の方にこそご覧いただきたい作品てんこもり、なのです。

 

Dusk YL1程度
Dawn(夜明け)とくれば、Dusk(夕暮れ)かもしれません。中国の詩を基に作られた水墨画を思わせるDawnと異なり、Duskはかわいらしい雰囲気ですが、時間の移り変わりが静かに読み手に伝わってくる、その空気感はどこか共通したものがある気がします。

 

Snow YL1程度
こちらは雪がテーマ。Dawnと同じように男の子が登場します(おんなじ子なのかしら)。外はどんよりとしたお天気。「テレビは降らないって言ってますけれど、雪はテレビを見ないですものね」だそうです。どんどん降ってきます。でも暗い感じはありません。本当に、お天気を描かせたら、Uri Shulevitz、天下一品です。

 

Rain rain rivers YL1程度
お天気テーマ続きでこちらは”雨“。上の2作とは異なるグレーと黄色を基調とした絵です。雨で女の子はお外に出られません。つまらないのかしら。視点は町中の雨、そして自然の中の雨、雨が集まって川となって、海へ…。そして最後はまた女の子のところへ視点が戻ってきます。

 

So Sleepy Story YL1程度
ねむーい、ねむーい夜。みんな眠ってます。でも本当に?家具やお皿はどうでしょう。ゆったりした文章を読んでいるとなんだかねむーい気分に。

 

The moon in my room YL1程度
僕のお部屋は僕のお城。そこにはなんでもあります。太陽も、月も、星も自分のもの。a private moon all for himselfという表現が秀逸。空間を広くとったシンプルな絵が、他のUri作品とはまた異なって素敵なんです。

 

Toddlecreek post office YL2程度
少しテイストが違って、小さな町の郵便局のお話。小さな町なので郵便局の業務は多くないけれど、そこはみんながやってくる、みんなの誇り、大事な場所でした。でもある日…。マズルカ実はなんでか、郵便局やポストが大好き、というかあるのを見つけると安心するんです。Toddlecreekの人たちのこと、なんだかわかる気がします。日本の田舎の郵便局もきっとこういうかんじですよね。

 

How I Learned Geography YL1.5程度
こちらは自伝的なお話です。Author‘s Noteによると、彼は幼いときに戦争のため、家族と祖国ポーランドから逃れたのだそうです。食べるものにも困る生活でしたが、ある日お父さんはパンの代わりに地図を買ってきてくれました。地図を見ていると世界中のいろんなところに出かけることができたのです…。読み手に語り掛けるような穏やかな静かな風景はこういうバックグラウンドから生まれたものなんだ、と考えさせられます。彼の作品が好きな方は、ぜひこちらも読んでみてください。

 

お天気のこと、一日の中でめぐってくる時間のことなど、あたりまえに過ぎてしまいそうな時間、場所、人々のことをUri Shulevitzさんは優しいまなざしで切り取って私たちに絵本として見せてくれます。お子さんもきっと大好きだと思いますが、むしろ大人の私たちが読むと、気づかされるところが沢山ある気がします。でも決しておしつけがましくないんです。何回か読むとまた新たに感じるものがあったりして。よろしければぜひお手に取ってみてください。

 

こちらでもUri Shulevitz作品をご紹介しています。

mazurka.hatenablog.jp

上でも書きましたDawnのご紹介はこちら。

mazurka.hatenablog.jp