皆さま今年もどうぞよろしくお願いいたします。
Graded Readers(GR)というと、Pearson English Readers(旧Penguin Readers)やOxford Bookworms、Macmillan Readers、Cambridge English Readersなどがまず思い浮かびますが、日本の出版社からもGRは出されています。日本の作品の英訳も多く、ラインナップがやはり海外の出版社のものとは少し異なっています。今日はそんな中から、講談社英語文庫とラダーシリーズの作品をいくつかご紹介したいと思います。
講談社英語文庫は後ろにNotesとして難しい文章の和訳が、ラダーシリーズはword listが掲載されていて、わからなかった時の助けになります。ただ、英文自体は原書そのままのものもありますので、ちょっと歯ごたえがあるものも。。購入される場合は事前に英文チェックをお勧めいたします。
講談社英語文庫
日本わらい話―Rakugo!Comic Stories from Old Japan 【講談社英語文庫】 YL3程度
古典落語の英語訳。こういった作品が含まれているのは日本の出版社ならでは、ですよね。
小さなスプーンおばさん―Little old Mrs Pepperpot【講談社英語文庫】YL4程度
「小さなスプーンおばさん」のほか、動物が主人公の短編が12編入っています。
金田一少年の事件簿―The new Kindaichi files 【講談社英語文庫】 YL4程度
金田一少年シリーズ。これも日本の出版社ならでは。ストーリーはシンプルであまり難しいトリックではありませんが、読みやすい文章です。
アメリカン・ビート―American beat 【講談社英語文庫】YL6程度
シカゴ・トリビューンのボブ・グリーンのコラム集。単語は比較的易しいのですが、表現が難しく感じるところがあります。とはいえナチュラルな表現でとても勉強になります。素敵なお話がたくさん詰まった短編集です。
ラダーシリーズ
イソップ物語 Aesop's Fables (ラダーシリーズ Level 1) YL2程度
読みやすい短編集ですので、多読の入り口に良いかもしれません。
スティーブ・ジョブズ・ストーリー The Steve Jobs Story (ラダーシリーズ Level 4) YL2.5程度
Appleの創始者Steve Jobsの伝記。彼の生まれたときから死ぬ時までの人生が、彼が生み出した製品とともに描かれています。
ジャパン FAQ Japan FAQ (ラダーシリーズ Level 4) YL3程度
日本について外国の方がFAQの形で説明してくださっているので、ある意味客観的でとてもおもしろく読めました。少し古い本のため数値データは今と異なる点もありますが、それでも、読む価値があると思います。
ロスト・イン・トーキョー Lost in Tokyo (ラダーシリーズ Level 5) YL4程度
日本在住のフリーのアメリカ人翻訳家が嫌々ながらも社長令嬢探しに巻き込まれるお話。ミステリーというほどの大きな謎はありませんが、すごい方がキーパーソンになっていたります。
日本の出版社のGRの良さは、なんといっても洋書を扱っていない古本屋さん(ネットのお店を含め)でも扱ってくれているので、比較的安価に手に入れやすい、ということです。本当は作者や出版社の存続を考えたら新書を買うべきなのでしょうが、多読の初期にはなかなか難しく、そんな時期をサポートしてくれる心強い存在です。
最初にも書きましたが、日本の昔話や日本の作者さんの作品などもたくさんラインナップされていますので、ぜひ選択肢の中に入れてみてください。