多読を始める際、最初は図書館にある本を手あたり次第、という方が多いかと思いますが、Graded Readers(GR)をそんなかんじで読んでいますと、文字制限がありながらも面白いなあ、と思える本に出会うことがあります。そして実はそう思う本の著者が同じだったりすることにだんだん気づいてきました。GRを手にするまでは存じ上げなかった著者の方ばかりなのですが、最近は著者でGRを選ぶことが少しずつ増えてきたマズルカです。そんなGRの名手(と言っちゃっていいかしら)を本日は何人かご紹介したいと思います。
Richard Macandrew
言わずと知れた、CambridgeのGRの名手。以前にもご紹介しました、Loganシリーズの著者といえば多読をされている皆さんは、ああ、となりますよね。推理要素有、サスペンス要素有で、どの本も先が気になる、まさに多読向き本たちです。シリーズものが多く、少しずつ自然にレベルアップできるようになっているのもいいですよね。
A Little Trouble in Dublin YL1.5程度
こちらはCambridge Discovery Readersというティーン向けのGR。でも大人も十分楽しめます。双子が旅先のダブリンで偽札事件に巻き込まれて。。シリーズものです。
The Penang File YL1程度
暗殺計画阻止のためにイギリスのエージェントがペナンへ。。こちらもシリーズものです。推理というよりはサスペンス。
Strong Medicine YL3.5程度
パーキンソン病の新薬をめぐる殺人事件。サスペンス要素もあって、ぐんぐん引き込まれて読み進められます。
The University Murders YL3.5程度
レベルが少しずつ上がっていけるように設定されているLoganシリーズの第4巻(そして残念なことに最後の巻)。大学の研究がテーマになっている殺人事件をLoganたちが捜査します。
Tim Vicary
OXFORD BOOKWORMSを中心に書いておられる作家さんです。YL1あたりの語数制限が大きい本でも、シンプルな単語なのに引き込まれます。
Mary Queen of Scots YL1.5程度
スコットランド女王メアリーの伝記的物語。メアリーが自分の子供に向けて死ぬ前に手紙を書く、というスタイルでお話が進みます。
The Coldest Place on Earth YL2程度
ノルウェーとイギリスの南極点到達レースの実話。冒険はちょっと苦手なマズルカも人間模様にひかれて読み進められました。おすすめ。
Skyjack! YL2程度
テロリストにハイジャックされた飛行機。その中にはなんと大統領の旦那さんが乗っていて。。というサスペンス。
Death in the Freezer YL2程度
ついていない姉と性格が悪いが成功した弟。その間にはいつしか憎悪が生まれて。。明るい話ではないですが、伏線が多く引き込まれました。
Justice YL2.5程度
テロリストの爆弾により足を失ってしまった父。娘も否応なしに巻き込まれていきます。
GRの作者さんたちは、いろんなジャンルを手掛けておられることが多いので、気が付くと伝記や実話など、普段自分ではあまり手に取らない本も楽しんで読ませてもらっています。そこからまた読みたい本が広がっていく、という好循環ですよね。今回お二人ご紹介しましたが、それ以外にもたくさんおすすめ作者さんがいらっしゃいますので、またご紹介できればと思います。